うけ継ぐ、和美

漢字とは…古く中国で、人の姿や物の形、それに加えて、当時の生活習慣や価値観から生まれました。

深い心で見つめる人の姿。

 「常用漢字「愛」は、初形「旡+夊」と「心」の組み合わせによります。
 口を開き、後ろを振り返る姿「旡(き)」と、足を引きずり進む形の「夊(すい)」。そこに加わる「心」は心臓の形を象り(かたどり)、生命力の象徴です。“並々ならぬ想いを残し、立ち去ろうとする人”が、「愛」には描かれています。
 意味に注目すると“慈しむ・めでる・好む”といったものや、古く日本人は“かなし/途方もなく切ない感情”といった使い方をしてきました。
 このように、想いを注ぐ“人の姿”そのものを写し取った漢字が「愛」。人が織りなす〈感情〉や、人が作り出した〈漢字〉は、時代を超えても普遍的なものと思えます。
 心が動く時、どのような「愛」を感じますか。

 今月の和色
【桜色】(さくらいろ)
桜の淡い紅色。菊とともに日本の国花(※非公式)とされ、古来より、多くの日本人を和ませてきました。

 想うこと
この壮大な漢字を、縁あって本連載の最後に取り上げることになりました…!若輩者なりに「愛」について考えますが、とても難しい。しかし、その成立が「愛」の意味を体現しているようで、浮かぶ情景にじんわり感じ入るところです。
ご自身の名前や身近な漢字にも、きっと素敵なものがたりがあると思います。気分転換に調べてみると、より愛着が湧いたり新たな発見につながるのではないでしょうか。
2年間、ご愛読いただき有難うございました!

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