うけ継ぐ、和美

漢字とは…古く中国で、人の姿や物の形、それに加えて、当時の生活習慣や価値観から生まれました。

霊物、言葉、食料。人を和ます生き物。

 頭、胴体、尾を線で描写したものが「魚」の基です。古代中国では、魚は水深くに住む“霊物”として、祭祀に欠かせないものでした。古い土器にも“魚の文様”が描かれ“人面魚身の神”の伝説も残っています。
 また、魚を“婦人の象徴”とする見方も。夫婦の詩には、魚に関する言葉を当てるものが多くあります。妻を失った老夫を意味する「鰥」は、魚に涙を流す様子(「鰥」この文字の右側のつくり)を表します。
 一方で、日本における“さかな”の語源が“酒菜、酒魚”によるとの説もあり、酒と「肴(骨付きの肉の意)」の相性の良さも感じさせます。
 このように、人間に必要不可欠な“水”に生きる生物ゆえ、古代から様々な場面に、魚は登場してきました。
 悠々と泳ぐ姿を眺めていると、暑さが和らぐ感覚を与えてくれるのも、「魚」が持つ、魅力の一つでしょうか。

 今月の和色
【銀色】(ぎんいろ)
白金(しろかね)とも言われる、美しい金属光沢のある灰色。 古来は「金は太陽・銀は月」に例えられ、純粋無垢の意味を持っているそう。“魚の鱗”をイメージして選びました。

 想うこと
川や海、自宅の小さな水槽や、水族館の大きなケースの「魚」を見ていると、とても癒されますよね。伸びやかに泳ぐ姿に、人は無意識に憧れを抱いているのか…(人魚姫の伝説もありますし!)。 この夏は“食卓の魚”以外にも意識的に目を向けて、その恩恵に預かろうと思います。

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